エンプラ技術連合会
 
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結晶性と非晶性
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エンプラとは
 
●結晶性と非晶性
 高分子は、最低100以上の構成単位の単分子が結合してできる。この高分子の集まりがプラスチックである。エンジニアリングプラスチック、いわゆるエンプラには、過激な雰囲気や用途でも、高い、強度・耐熱性・耐薬品性等の特性が保てることが要請されている。個々の高分子及び集合体としてのプラスチックが、受けた過激なストレスに耐え得ることができることがエンプラには必要となる。
  一般的には、以下等の性能を持つプラスチックは、各種ストレス(力・熱・化学物質等)に強く、高強度・高耐熱・高耐薬品性能等、エンプラとして、優れた性能を持つ。逆に、当然の事ながら、このようなエンプラの成形加工は難しくなる。


耐強度・耐熱・耐薬品性能が高いプラスチック
*構成高分子の特徴
  ・分子鎖が長い
  ・分子鎖を構成する単分子を繋ぐ“フック”(結合力)が強い
  ・部分的に弱い結合がない
  ・ストレスがよく分散でき局所的にストレスが集中しない 等

*高分子の集合状態
  ・近くの高分子と密接に嵌合、分子間力・親和力が強く働く
  ・分子の数・密度が高い
  ・結晶部分が多く構造が均一、欠陥の原因となる異物がない 等


 プラスチックは、高分子が規則正しく配列する状態と、高分子が糸玉状になったり絡まったりして存在する状態との2つの状態に大別することができる。前者は結晶状態と呼ばれ、又後者は無定形または非晶状態と呼ばれる。このように、プラスチックは、高分子の配列状態の違いにより、結晶性プラスチックと非晶性プラスチックとに分けられる。現実に存在するプラスチックは、すべての部分が結晶状態であるというわけではなく、結晶性プラスチックといっても、結晶部分と非晶部分とが混在している。プラスチック中の結晶部分の割合を結晶化度(注1)と呼ばれる値で表現する。結晶化度が高いのは、エンプラとして要請される特性が出てくるための必要条件である。
  注1:結晶化度の定義 (結晶化度)=(結晶領域部分)÷(結晶領域部分と非晶領域部分との和)
  又、液相ではあるが、ある温度範囲で一定の方向に分子が配列し、物性に異方性示すことがある。この状態を液晶状態と呼び、このような状態をとりうる高分子を液晶性ポリマーと呼んでいる。
  図2-1に、結晶性プラスチック、非晶性プラスチック、及び液晶性ポリマーの配向構造モデルを載せた。
  比較的結合力の小さい分子間力や水素結合も、高分子では原子や分子の数が多いので結合力が大きく累積される。結晶化度が増すと、単位体積当たりの結合の数が増加し、エンプラとして必要な、強靱さ、耐熱性、耐薬品性等が増加することになる。

   
熱可塑性プラスチックの分類
温度変化による高分子の挙動
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2-1 温度変化に伴うプラスチックの状態変化

  高分子の分子間力の強さや高分子立体構造等の違いで、高分子の集合(プラスチック)状態は異なり、結晶状態や非結晶状態となる。プラスチックは、加熱・冷却されると、結晶状態及び非結晶状態が変化する。
  温度が変化することでプラスチックの状態が変化する様子を、図2-2に示した。
  プラスチックが受ける熱エネルギーの大小で、その温度が上下する。熱エネルギーを受けると、プラスチックではその非晶部分の高分子鎖の動きが活発化し、又、結晶部は溶解する。結晶性プラスチック、非晶性プラスチック共に、ガラス転移点と呼ばれる温度以上の温度では、非晶部分の分子運動が活発になり、又結晶部が溶解していくのに伴って剛性が低下していく。このように、非晶性プラスチックに較べて、結晶性高分子では、結晶部分が多く存在するので、同一の熱エネルギーが加えられたら、相対的に早く剛性が低下する。プラスチックの融点を越える温度まで加温されると、無論、結晶も消失して、材料は液体と同じような流動状態となる。
  一方、溶融したプラスチックを冷却すると、分子鎖の動きは少なくなり、又結晶化が始まる。ところで、冷却の方法によって結晶の状態は異なる。冷却されて球晶と呼ばれる形に成長する場合、急冷したときは、球晶サイズは小さくなり、又徐冷した場合には、球晶サイズは大きくなる。
  エンプラ材料の特徴の一つに、耐熱性が大きいことがある。非晶性エンプラでは、ガラス転移点が高くて材料がゴム状態へ移る温度が高いことが、耐熱性を発現するための要件となっている。又結晶性エンプラでは、融点が高くて、高温でも結晶状態を維持できることが、高い耐熱性を発現するための要件となっている。
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2-2 結晶性プラスチックと非晶性プラスチックの特徴質

  代表的なエンプラを結晶性、非晶性の面から分類すると次のようになる。

結晶性、非晶性の分類

  一般には結晶性プラスチックは、硬く、剛性があり、又非晶性プラスチックは耐衝撃性に優れることが顕著な特徴といえる。又、エンプラにガラス繊維、炭素繊維、又は種々のフィラー(粒子等の充填剤・添加剤)等を加えることで、材料強度、剛性を上げたグレードが広く使われている。フィラー等による補強効果が顕著であることも結晶性プラスチックの特徴となっている。
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