エンプラとは  プラスチックの分類   エンプラ   スーパーエンプラ



ポリスルホン(PSU)

 PSUは、1965年にUCCが開発したスーパーエンプラで、琥珀色透明の非晶性樹脂である。
 2012年の世界のPSUの需要量は12,000トンと言われている。分野別では医療が最大でほぼ半分を占め、これに食品、電気・電子が続く。

 構造単位は3種類の異なる官能基(イソプロピリデン基,エーテル基,スルホニル基)を介して結合したフェニレン基から構成される。耐酸化性を示すジフェニルスルホニル基を主鎖に含むことが最大の特徴。
 ガラス転移温度190℃、荷重たわみ温度174℃、脆化温度が100℃、。高温度域にわたる優れた高剛性、耐クリープ性、耐熱水性、および透明性など。ただし、耐紫外線性に劣る。

 成形する前に十分な乾燥を必要で、約0.05%以下にしておく。金型温度は通常120〜160℃の範聞に設定する。射出成形には、ほとんどのスクリュ一式射出成形機をそのまま使用可能。ただし、熱劣化を起こす恐れがあるため、一原則として390℃以上の溶融温度の使用を避ける。
 2次加工として、切削、塗装や各種接合、超音波接合、ホットプレート溶接、溶媒接芯、スピン溶接、接着剤等の使用が可能。

耐酸化性と熱安定性を有することから長期間に亘る高温域での使用にも耐える。特に過熱水蒸気や耐沸水性に優れている。この特長を生かして、各種医療用トレイ、外科医用・歯科用医療器具、人工腎臓などの人工臓器、各種配管器具及び人工腎臓の中空糸など、医療関連が多い。食品容器、調理器部品にも使用されている。
 また、電気的特性、耐熱性などを活かし、コネク夕、プリント基板などの電子機器部品にも使用されている。