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ポリブチレンテレフタレート(PBT)

 PBTの一般的な製造方法としては、エステル交換法と直接エステル化法の二種類がある。エステル交換法の出発原料は、テレフタル酸ジメチルと1,4-ブタンジオールであり、直接エステル化法では出発原料としてテレフタル酸と1,4-ブタンジオールを用いる。

 PBTの主な特徴は以下の通りである。
・約225℃の融点を持つ結晶性プラスチックスである。
・吸水性が少なく、寸法安定性に優れる。
・耐薬品性に優れるが、ポリエステルであり、熱水や酸・アルカリには比較的弱い。
・他の樹脂やフィラーとの相溶性に優れ、フィラーによる強化、ポリマーブレンド・アロイ等が比較的容易である。
・難燃性に優れ、難燃剤を添加すると自己消火性プラスチックとなる。
・結晶加速度が比較的早いが、流動性が良く、特に射出成形における加工性に優れる。

・加水分解の恐れがあるため、成形前に予備感想乾燥が必要である。
・射出成形が中心であるが、フィルム等の押し出し分野でも利用されている。

このような特徴を生かして、以下のような分野で幅広く用いられている。
自動車部品分野、電気・電子分野、家電・OA分野、産業機器分野、フィルム等の工業用途等。