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ガラス繊維強化ポリエチレンフタレート(GF−PET)

 GF-PETはPET樹脂にガラス繊維やその他フィラ一等をコンパウンドして製造される。PETの一般的な製造方法としては、エステル交換法と直接エステル化法の二種類がある。エステル交換法の出発原料は、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールであり、直接エステル化法では出発原料としてテレフタル酸とエチレングリコールを用いる。

 GF-PET樹脂はその特異な結晶化挙動から、成形加工性に劣る面もあったが、様々な技術開発により、各種の成形性改良材料が市販されている。GF-PET樹脂は、PETをガラス繊維で強化することにより機械的性質や耐熱性が向上することから電子機器、家電/OA機器や自動車向けの用途が比較的多いエンジニアリングプラスチックスである。

なお、PET樹脂は、エステル結合を有するため、耐熱水性、耐アルカリ性はよくなく、成形前に予備乾燥が必要である。

  自動車分野では機構部品向けの耐久性に優れたグレード、電子部品分野ではノンハロ難燃グレードなどの開発も盛んに行われている。また、GF-PET樹脂には電子機器/電子部品分野では寸法精度、強度、難燃性が要求され、自動車分野では高剛性と軽量化が求められている。